2011年08月29日
夏の終わり
8月末のこのあたりになるといつも思い出す光景があり、そろそろ何年のことだったのかうろ覚えになってきているので、忘れてしまう前に書いておく。
1974年の8月30日だった。
1974年、私は中学3年生だった。演劇部で最上級生になり、副部長かなにかだったと思う。
その年の4月に入学したばかりの中学1年生数名が、演劇部に入ってきた。
その中のメンバーのひとり、女の子のUちゃんは、どういうわけか私をお兄さんのように慕ってくれていた。
実際「お兄ちゃん!」とちょくちょく呼ばれていたように思う。
同じクラブ内で、恋愛関係は禁物。私情が入ってはやりにくいし、万一不仲になった時にはますます具合が悪い。
Uちゃんとは恋愛関係にはならない、そう決めていた。
同年7月に公開されたホラー映画「エクソシスト」は社会現象のように大ブームとなっていた。
私はロードショー公開されてすぐにひとりで映画館で見ていたが、演劇部の中でもこの映画はずいぶん話題になっていた。
Uちゃんは「私も見てみたい。でもひとりで行くのはこわい」などとかわいらしいことを言う。
で、Uちゃんと私は映画「エクソシスト」をふたりで見に行くことになった。
私は2回目の「エクソシスト」鑑賞。
デートと言えばデート。
でも同じクラブの先輩と後輩の関係、とも言える。
恋仲にはならないと決めている。
ただただ、14才と12才の、男と女。
映画中の、リンダ・ブレアの顔が醜くゆがむシーンでは、お約束のようにUちゃんは私の右手にしがみついてきた。
1970年代の、絵にかいたような映画デート。
中学生。そう、ふたりは中学生。
映画を見たあと、ふたりで植物園に行った。
夕方まで、ベンチに座って、ふたりきりで長い時間話をした。
普段のクラブ活動中では話さない、Uちゃんのこと、Uちゃんの家庭のこと、こんな夢を持っている、こうしていきたい...など、など。
夏の終わり、気温は高いながらもカラッとしていて、不思議に汗をかいた記憶はない。
Uちゃんの12才にしてはやや大人びた笑顔と、公園の緑の輝きはしっかり記憶に残っている。
夜になって帰宅すると、ニュースは昼間の大手町三菱重工爆破事件で大騒ぎ。
そしてテレビドラマ「太陽にほえろ」では松田優作扮するジーパン刑事が殉職する回の放送だった。
この2点で、この日の記憶はさらに鮮明になり、忘れられないのだと思う。
私14才、Uちゃん12才か。
私の、始めてのデートらしいデートの記憶。
翌年私は高校に進んだ。
Uちゃんと再会するのは彼女が同じ高校に進学してくる、3年後である。
1974年の8月30日だった。
1974年、私は中学3年生だった。演劇部で最上級生になり、副部長かなにかだったと思う。
その年の4月に入学したばかりの中学1年生数名が、演劇部に入ってきた。
その中のメンバーのひとり、女の子のUちゃんは、どういうわけか私をお兄さんのように慕ってくれていた。
実際「お兄ちゃん!」とちょくちょく呼ばれていたように思う。
同じクラブ内で、恋愛関係は禁物。私情が入ってはやりにくいし、万一不仲になった時にはますます具合が悪い。
Uちゃんとは恋愛関係にはならない、そう決めていた。
同年7月に公開されたホラー映画「エクソシスト」は社会現象のように大ブームとなっていた。
私はロードショー公開されてすぐにひとりで映画館で見ていたが、演劇部の中でもこの映画はずいぶん話題になっていた。
Uちゃんは「私も見てみたい。でもひとりで行くのはこわい」などとかわいらしいことを言う。
で、Uちゃんと私は映画「エクソシスト」をふたりで見に行くことになった。
私は2回目の「エクソシスト」鑑賞。
デートと言えばデート。
でも同じクラブの先輩と後輩の関係、とも言える。
恋仲にはならないと決めている。
ただただ、14才と12才の、男と女。
映画中の、リンダ・ブレアの顔が醜くゆがむシーンでは、お約束のようにUちゃんは私の右手にしがみついてきた。
1970年代の、絵にかいたような映画デート。
中学生。そう、ふたりは中学生。
映画を見たあと、ふたりで植物園に行った。
夕方まで、ベンチに座って、ふたりきりで長い時間話をした。
普段のクラブ活動中では話さない、Uちゃんのこと、Uちゃんの家庭のこと、こんな夢を持っている、こうしていきたい...など、など。
夏の終わり、気温は高いながらもカラッとしていて、不思議に汗をかいた記憶はない。
Uちゃんの12才にしてはやや大人びた笑顔と、公園の緑の輝きはしっかり記憶に残っている。
夜になって帰宅すると、ニュースは昼間の大手町三菱重工爆破事件で大騒ぎ。
そしてテレビドラマ「太陽にほえろ」では松田優作扮するジーパン刑事が殉職する回の放送だった。
この2点で、この日の記憶はさらに鮮明になり、忘れられないのだと思う。
私14才、Uちゃん12才か。
私の、始めてのデートらしいデートの記憶。
翌年私は高校に進んだ。
Uちゃんと再会するのは彼女が同じ高校に進学してくる、3年後である。