2010年03月30日
京一会館の思い出
一昨日は京都でライブだった。京都でライブをする時は、MCで京都の思い出を話すことにしている。私は1959年生まれ、1982年に東京に引っ越しするまで京都市内在住だった。つまりは青春時代を京都で過ごしているし、70年代で10代を過ごしている。だからいい思い出はいっぱいある。
先日のライブでは映画館の話をした。京都市内でもだんだん小ぶりな映画館は姿を消し、シネコンスタイルが中心になってきている。美松劇場も東宝公楽も京極東宝ももうない。西陣大映なんて誰も覚えていないかな?千本日活はまだあるって?それはすごいなあ。
私の学生時代はロードショーも見たけれど、古い映画は名画座と呼ばれる二番館の映画館で見た。500円くらいで1日見ていたって文句は言われない。今のようにビデオなどなかった時代、映画は映画館かテレビでしか見れなかった。
名画館は京都は2件、祇園にあった「祇園会館」と京都市左京区一乗寺にあった「京一会館」である。
洋画の3本立てなんていうのは祇園会館で見た。ビートルズ映画4本一挙上映なんてのは祇園会館だ。キューブリックもジョージ・ロイ・ヒルもウディ・アレンもここで見れた。
京一会館は日本映画の複数本立てが多かった。小津、寺山、若松、マキノ雅弘、藤田敏八、日活アクション系など、もうむちゃくちゃなブッキングで、とうてい飽きることはなかった。ピンク映画も複数本立てで上映しており、まさに学生のための映画館だった気がする。
私は大学生のころ、つきあっていた女の子とピンク映画の3本立てに行ったことがある。ピンクといっても若松孝二の「十三人連続暴行魔」に阿部薫が出ているからといって見に行ったか、佐井好子が主題歌を歌った「夢野久作の少女地獄」を見に行ったのだと思う。
しかし彼女は連れて歩いていると目をひくほど可愛かった。見た目も幼く見えたのだろう。入場券を買う時にチケットのおばさんに『あんた年いくつ?』と、学生証の提示を求められた。大学生で18才以上なので入場は断れない。おばさんは私をにらみながら彼女に『あんた、映画の内容わかってるの?』と諭すように話しかけるが、そもそも彼女がピンク映画を見てみたい、という話からこの映画館に来ているわけで、彼女も映画を見るといってひかない。
で、実際に映画館に入って、たしか3本立てではあったが、1本だけ見て映画館を出た。するとチケットブースからおばちゃんが出てきて『そこの女の子!もう来たらあかんで!こんな映画、みんなウソやからね!信じたらあかんで!もう来んときや!』と大声で声をかけてくれた。
私も彼女も顔を赤くして、そして苦笑しながら京一会館を後にしたが、今にして思えばなんていいおばちゃんだったんだろう、なんていい映画館だったんだろうと思う。
そしてなんていい時代だったんだろうと。
京一会館の最後の方は、ビートクレージーがライブコンサートも行ったはずで、ヒデくんやしのやんやランコさんやイディオットは出演しているはずだ。私は出演はしていない。
映画館としては1988年に閉館しているようで、今は跡形もなく別の建物になっている模様である。
まぼろし映画館・京一会館
先日のライブでは映画館の話をした。京都市内でもだんだん小ぶりな映画館は姿を消し、シネコンスタイルが中心になってきている。美松劇場も東宝公楽も京極東宝ももうない。西陣大映なんて誰も覚えていないかな?千本日活はまだあるって?それはすごいなあ。
私の学生時代はロードショーも見たけれど、古い映画は名画座と呼ばれる二番館の映画館で見た。500円くらいで1日見ていたって文句は言われない。今のようにビデオなどなかった時代、映画は映画館かテレビでしか見れなかった。
名画館は京都は2件、祇園にあった「祇園会館」と京都市左京区一乗寺にあった「京一会館」である。
洋画の3本立てなんていうのは祇園会館で見た。ビートルズ映画4本一挙上映なんてのは祇園会館だ。キューブリックもジョージ・ロイ・ヒルもウディ・アレンもここで見れた。
京一会館は日本映画の複数本立てが多かった。小津、寺山、若松、マキノ雅弘、藤田敏八、日活アクション系など、もうむちゃくちゃなブッキングで、とうてい飽きることはなかった。ピンク映画も複数本立てで上映しており、まさに学生のための映画館だった気がする。
私は大学生のころ、つきあっていた女の子とピンク映画の3本立てに行ったことがある。ピンクといっても若松孝二の「十三人連続暴行魔」に阿部薫が出ているからといって見に行ったか、佐井好子が主題歌を歌った「夢野久作の少女地獄」を見に行ったのだと思う。
しかし彼女は連れて歩いていると目をひくほど可愛かった。見た目も幼く見えたのだろう。入場券を買う時にチケットのおばさんに『あんた年いくつ?』と、学生証の提示を求められた。大学生で18才以上なので入場は断れない。おばさんは私をにらみながら彼女に『あんた、映画の内容わかってるの?』と諭すように話しかけるが、そもそも彼女がピンク映画を見てみたい、という話からこの映画館に来ているわけで、彼女も映画を見るといってひかない。
で、実際に映画館に入って、たしか3本立てではあったが、1本だけ見て映画館を出た。するとチケットブースからおばちゃんが出てきて『そこの女の子!もう来たらあかんで!こんな映画、みんなウソやからね!信じたらあかんで!もう来んときや!』と大声で声をかけてくれた。
私も彼女も顔を赤くして、そして苦笑しながら京一会館を後にしたが、今にして思えばなんていいおばちゃんだったんだろう、なんていい映画館だったんだろうと思う。
そしてなんていい時代だったんだろうと。
京一会館の最後の方は、ビートクレージーがライブコンサートも行ったはずで、ヒデくんやしのやんやランコさんやイディオットは出演しているはずだ。私は出演はしていない。
映画館としては1988年に閉館しているようで、今は跡形もなく別の建物になっている模様である。
まぼろし映画館・京一会館