2011年03月14日

いつか、音楽が聞こえてくるから

音楽関係者、特にミュージシャンの方々は音楽の無力感を痛烈に感じられていると思います。
音楽では人を救えない、なにもできないと。そんなふうな気持ちを感じるのはしかたないですが、自分自身や自分がやってきたことを否定することは解決への糸口ではないと思います。

一見なにも意味のないこと、なんの価値もないようなことが、人の心を救い、前向きになり、人生の大きなステップになった例はいくらでもあります。音楽はそもそも目に見えない、形のないエネルギーです。現実の目に見える物質や事象と比較することが間違っています。
今目の前の現実に対しては確かに音楽は無力です。誰かが言っていたように「たかが音楽」です。でもそれは意味も価値もないという意味で「たかが音楽」と言われたのではないでしょう。音楽や歌に励まされたりなぐさめられたり癒される瞬間は必ず来ます。

音楽関係者、ミュージシャン、プロであってもアマであっても、ロックでもノイズでもインディーズでも一緒です。目の前の現実に比較して無力感を感じて、あきらめたり自分を卑下したりしないでください。音楽に関わってきた人で、間違っている人などひとりもいません。でも休むのも、今はほかのことをするのも、家族や友人を大切にするのも、それもひとつの選択肢です。こんな状況で音楽を演る続けることだけが正しいわけではありません。ただ、音楽を否定したり、自分を否定したり、あまりに悩みすぎたりはしないでください。
歌や音楽がなんなのか、自分の音楽がなんだったのか、なにができるのかは、今すぐ答えを出さなくてもいいんじゃないでしょうか。誰かに頼まれて音楽を始めたわけではないでしょう。自分の気持ちの奥から音楽がわいてきたから始めたのでしょう。それを思い出して、信じてほしい。

今すぐにではなくても、音楽はいつか必要とされます。人のこころに届きます。音楽を聞いている人だって、本当は自分の歌をこころの中で歌っているのです。みんなが歌手であり、ミュージシャンなのです。その音楽への気持ちを否定したりしないでください。
今日は音楽や歌はできないかもしれません。CDを聞くことすらできないかもしれません。ライブもツアーもできないかもしれません。中止もあるでしょう。でも明日なら、あさってなら、来週なら、来月ならできるかもしれないです。それでいいんじゃないですかね。音楽はなくなったり死んだりしません。

ミュージシャンは自分が演奏できる状態に心身ともになったら、演奏をしましょう。リスナーは音楽が聞きたい気分になったら、遠慮なく聞いてください、ライブに来てください。今はできないなら、遠慮なく休んでください。その時に自分を責めたり卑下したりはしないでください。

いつか、音楽は聞こえてきます。それは信じてもいいでしょう?救援物資を届けるように、人のこころに歌や音楽を届ける時がきます、必ず。ミュージシャンの人たち、その時は本気で、必死で、全力でがんばりましょう。ね、がんばろうね。


kishidashin01 at 08:25│clip!音楽