2009年12月21日

ゆき

高知でちひろちゃんと「雪(とうめい階段バージョン)」を演奏したけれど、それは高知に向かう途中、徳島の池田あたりで霙まじりの雪に出会ったからだ。

四国は実は標高の高い山がたくさんあり、12月に高知にライブに行く途中、高速道路から見上げる山には雪が積もっていることが何度かあった。

今年のように、ちょっと道路の凍結もあるかなと思ったくらい雪が降ったのは初めてだったけれど、四国の山間部に住む人には雪は珍しいものではないのかもしれない。

雪に関する思い出はいくつもあるけれど、一番きれいな思い出は、当時つきあっていた女の子と、奈良の東大寺二月堂修二会を見に行った帰り、東大寺南大門の前で降ってきた雪だ。

東大寺のお水取りの行事の初日だったはずで、松明を見て、その帰り道だったから、帰宅に向かう大勢の観光客がいたはずだが、なぜかその記憶はない。
夜、南大門の前に私と彼女がいて、空から無数の雪が降り注ぐ。帰り道を照らす外灯の下、彼女が空を見上げてくるくる回っていた光景だけが記憶に残っている。まるで幻想的な映画の1シーンのようだった。

この記憶は、自分のソロアルバムの中に「三月の雪」という曲で収録している。このアルバムももう6年も前の作品で、すでに廃盤だ。

もうCDアルバムなんて出さなくてもいいかなという気持ちと、そろそろなにか1枚くらい出そうかなという気持ちの間で、揺れている。

『からだじゅうが 箱でいっぱいさ』
か。
ちひろちゃんは、じょうずに言うね。



とうめいなじかんとうめいなじかん
アーティスト:とうめいロボ
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