2008年12月18日

愛読誌の休刊/腰のこと

雑誌はほとんど買わなくなってしまったが、唯一毎月購読していたのが月刊「易学研究」だった。

ekigaku



この「易学研究」が今月号で休刊するという。休刊とは言っているが、おそらく廃刊になるだろう。占いの世界もなかなかに狭い世界で、インディーズと似ている部分などもあり、いろいろ考えさせられる。
昔は政治家や大企業にはお抱えの易者などがいたらしいが、今の政局や経済実態を見ると、おおよそ占い師に伺いをたててから実行しているとは思えないので、易者の立場もけっこう弱体化しているのかな。
この雑誌が休刊になるのも、今の周易の世界に勢いがないのが原因かもしれない。

「易学研究」には3年ほど前、私が断易で立てた卦を本誌に掲載してもらったことがある。私の師匠の原稿の中で紹介してもらったもので、旅行占だったが結果的には天候占で、ずいぶん当たっていた。この時は実に易はおもしろいなあと思った。旅に出る前に立てたのだが、出発の日は曇り、翌日は雨、その次の日は嵐(実際は台風だった)、その翌日に台風が去って晴れるという流れがひとつの卦の中にちゃんと表現されていた。

毎号読んでいたのは師匠の原稿が読みたいからで、毎回勉強になったのは言うまでもないが、驚愕するような占例もたくさんあった。機会があればまた紹介したい。

今回の最終号に掲載の占例もおもしろかった。
腰痛に悩む中年女性からの依頼で、腰痛がひどいのだが病院で見てもらうとなんともないと言われる。指圧の治療院に行くと少しましになるが、原因不明なので占ってほしいという。つまりは健康占だ。
しかし私の師匠はいきなり"夫婦仲"を占いだすのだ。そしてこの女性が夫以外の男性と交際中であることを見抜いてしまう。来占者の女性は顔を真っ赤にして恐縮し、実は指圧の治療院の先生と交際中であることを告白するのである。
つまり腰痛が治らないのは、この男の先生に会いに行くために必要なので、治らないのだ。病院で見てもらっても原因が見つからないのは、そういうことだったのだ。
心を入れ替え、治療院の先生との交際を止めると、あんなにひどかった腰痛はウソのように治ったということだ。
もちろん、本当にその不倫が腰痛の原因だったのかどうかは、実際にはわからない。
占いはしょせん占いだからだ。
しかし男と会うのを止めたとたんに治ったのなら、心理的にせよなんにせよ、なんらかの因果関係はあったのかもしれない。

占いはもちろん神秘的なものだが、大切なのは実際の生活にどうなのかという部分なのだ。そこを取り違えると、占いも意味や価値が違ってしまう。
「オーラの泉」のような、霊視のようなものは、なんだか好きになれない。


もうひとつ、原因のわからない腰痛の場合、生活の中で上下関係でうまくいっていない時におこることがある。腰は上と下のつなぎ目である。目上の人(上司、親、先祖など)や、目下の人(使用人、子供、年下の人など)に不義理していないか、恨まれていないか、ちょっと考えてみてもいいかもしれない。


kishidashin01 at 23:59│clip!読書