2008年02月24日

一瞬

高倉さんがblogで紹介していたのを読んで、購入した本「えいやっ!と飛び出すあの一瞬を愛してる」を読み終えた。
えいやっ!と飛び出すあの一瞬を愛してる


21才から24才までの、福岡から東京の学校に出てきた女の子のblogを編集した本だが、彼女の感性と生きる意味への考察、そしてなにより文章力には飛び抜けたものがありますね。

もちろん、「最近の若い者」などと語られる世代こそ、そう卑下して語るおじさんおばさんよりもよっぽど物事を深く考え、悩み、真剣に生きていることは知っているし、その若者の中でも社会からいらないと宣告されたようなダメな人間と言われる連中にこそ、最も重く最も繊細な神経が宿っていることも知ってはいるが、この本の筆者のように自分の言葉に出来る才能はそう多くはない。

しかし筆者は「才能に秀でた素晴らしい女性」、ではない。彼女は普通の人間だ。ダメなところもいっぱいあって、ただ、その普通の生活の中での感じたことを、自分の言葉でblogに記しただけだ。
それは福岡の高倉さんがしていること、徳島の小西さんがしていること、多くの人が今、mixiやblogなどでしていることとそんなに違うことではない。

しかし、彼女の世の中や景色や人への水平な視線と、できごとを自分の中に深く染み込ませる速度は尋常ではない。だから短期間に、この若さで「年をとらなくてはわからないはずのこと」を知り得たのではないかとも思う。
そして表現する言葉の、取捨選択が素晴らしい。

後半、blogが中断気味になり、内容が重くなる。筆者が24才で事故死することを知りながら読み進める行為は、かなりしんどかった。

どうして彼女が亡くならなければならなかったのかは、私にはわからない。
しかしこうやって本の形になって、残し、多くの人に読み継がれていくことは大いに意味のあることだろう。

かわいそう、とは思わない。
ただ、生きていれば、どこかで接点はあったかもしれない。

良い本です。
ただ、私は誰にでもは勧めません。
できれば10代の人に読んで欲しいな。
生きることの意味のいくつかは、ここに書かれているよ。
信じてごらん。

kishidashin01 at 23:59│clip!読書