2008年02月13日
19才のキキ
昨日「耳をすませば」の話を書いたので、この機会に「魔女の宅急便」についても書いてしまおう。
いや、映画「魔女の宅急便」ではなく、原作のほう。昨年発行された第五巻にあたる「魔女の宅急便その5・魔法のとまり木」についてである。
魔女の宅急便 その5 (5)
この本はすごい。
おそらく、一番売れたのは映画化された部分にあたる第一巻「魔女の宅急便」だろう。続編も売れたかもしれない。でもその3、その4と出版されて、どのくらい話題になったのか、売れたのかは知らないし、わからないが、おそらく第一巻ほどは売れていないのではないか。
そして、この「魔法のとまり木」は、5巻中一番地味な内容かもしれない。
いや、子供が大人に成長する過程を描いた児童小説だろ、繊細な少女が落ち込んだりがんばったりする内容だろ、というのが一般の認識ではないだろうか。
まあ、そう言えないこともない。
でも、実際はもっと深い部分を描いている。
言葉が深いのだ。
さらっとストーリーを追ってしまえば、さらっと読めてしまう。
でもひとつひとつに選びに選ばれた言葉が使われているし、そこに書き込まれている思いや心のヒダの部分は、本当にすごい。
ともすれば最近の若者は、子供は、と以前にも増して軽くとらえられがちだが、今の21世紀の現実に生きる若者だからこその心もようやその痛みを、作者である73才の角野栄子さんはちゃんとわかってるんだなあと感心するのである。
そして、言葉に対して真摯であり、敬意を払って接して、そして細心の注意を払って選んでいることがよくわかる。
この「魔法のとまり木」は何度も繰り返して読むべき、21世紀以降永遠に読み継がれるべき、名作だ。
おそらく次回作で魔女の宅急便シリーズは完結する。
人が生きるということ。
そのことに躓いたら、「魔女の宅急便」1〜5巻を読まれることをお薦めします。
いや、映画「魔女の宅急便」ではなく、原作のほう。昨年発行された第五巻にあたる「魔女の宅急便その5・魔法のとまり木」についてである。
魔女の宅急便 その5 (5)
この本はすごい。
おそらく、一番売れたのは映画化された部分にあたる第一巻「魔女の宅急便」だろう。続編も売れたかもしれない。でもその3、その4と出版されて、どのくらい話題になったのか、売れたのかは知らないし、わからないが、おそらく第一巻ほどは売れていないのではないか。
そして、この「魔法のとまり木」は、5巻中一番地味な内容かもしれない。
いや、子供が大人に成長する過程を描いた児童小説だろ、繊細な少女が落ち込んだりがんばったりする内容だろ、というのが一般の認識ではないだろうか。
まあ、そう言えないこともない。
でも、実際はもっと深い部分を描いている。
言葉が深いのだ。
さらっとストーリーを追ってしまえば、さらっと読めてしまう。
でもひとつひとつに選びに選ばれた言葉が使われているし、そこに書き込まれている思いや心のヒダの部分は、本当にすごい。
ともすれば最近の若者は、子供は、と以前にも増して軽くとらえられがちだが、今の21世紀の現実に生きる若者だからこその心もようやその痛みを、作者である73才の角野栄子さんはちゃんとわかってるんだなあと感心するのである。
そして、言葉に対して真摯であり、敬意を払って接して、そして細心の注意を払って選んでいることがよくわかる。
この「魔法のとまり木」は何度も繰り返して読むべき、21世紀以降永遠に読み継がれるべき、名作だ。
おそらく次回作で魔女の宅急便シリーズは完結する。
人が生きるということ。
そのことに躓いたら、「魔女の宅急便」1〜5巻を読まれることをお薦めします。