2007年08月18日

大江山でのできごと

先週の日曜日、夜中に車で高速道路を移動した。

中国自動車道の吉川ジャンクションから舞鶴若狭道を北進すると、高架の道路は白髪岳という山の間に入っていく。
昼間走ると非常に景色のよい山々の風景が見られるが、夜中に走ると、ちょっと不気味である。
真っ暗な山の間を道路が入っていく。とにかく暗い。対向車がなかったり自分の前後にも車は走っていない状況だと、なんだか黄泉の国へ車で向かっているような気分になる。


福知山を過ぎ、綾部から宮津方面の縦貫道へ。
この高速道路はトンネルが多い。
そして複線化されていない。

まあ、そんなに混む道ではないので、単線で十分である。
しかし遅い車が前に走っていると、なかなか追い越せない。

この日は道はすいていて、前にも後ろにも走る車はなかったので、スイスイと車を走らせる。

しかし、大江山にさしかかったあたりで前方を走る車が見えてきた。
その車は40キロくらいで走っているようで、だんだん追いついてくる。
車の後部は、なんだかすすけていて、茶色く汚れている。ナンバーがしっかり見えないほどだ。
どうも大型のバンのようで、4列か5列くらいの座席シートがあるようなタイプの車。たぶん土建屋か工事かなにかの、現場の人々を運ぶようなバンだ。
後部の窓ガラスも汚れていて中が見えないが、何人かの人が乗っているように見える。

私の車はそのバンの後方に追いついた。
そこまではずっと80キロくらいで走っていたので、40キロ走行の車の後ろに続くのはなんだかのろい気がするが、急ぐ旅でもないので、しばらく車の後ろについて走っていた。


すると、その前方のバンはスピードを落とし、道路の左側に寄っていく。
どうも私の車を先に行かせようと気をつかっているようだ。
しかし路側帯がそんなに幅があるわけではなく、その車の右側を追い抜くにしてもあまり十分なスペースはない。

だがしかたないので、こちらも速度を落とし、ほぼ停車したような感じのバンの右側を低速で通り抜ける。
通り抜ける際、バンの中を見てみると、乗っていたと思っていた乗客は誰もいない。
ひとりとして乗客はいなかったのだ。
そして車はなんだか妙に古ぼけている。
かなり古いタイプの車で、車種がわからない。


そして運転席を見ると、なんと運転手も乗っていない。


「ええっ」
と思った時には私の車はもうそのバンを追い抜いていた。


バックミラーでそのバンを見ていたが、路肩に停車したままなのか、フロントのライトのみが光ったまま、動かない。

やがて私のバックミラーから、その灯りも消えた。
私はそのまま、車を走らせて、大江山を抜けた。

kishidashin01 at 21:55│clip!日常