2008年06月

2008年06月20日

想い

ベアーズへ。
来年の1年間通してのライブ企画、ベアーズとしてもおもしろいと思っていただけたようで、内容を少しつめる。ノイズというテーマでどれだけできるかわかりませんが、ちとがんばってみます。

ライブを2本見た。

<道下慎介>
今日はドラムに「怖」のビルさん、ギターにさんましめさばのタケヤリくんをサポートに道下くんのソロ。
アルケミーからのコンピレーションアルバム「ザ・ナイト・ギャラリー」にも収録されている「悲しみの美少年」など5曲、だったかな。道下くんは出会った頃からほとんどかわらないね。
「ザ・ナイト・ギャラリー」は結局アルバム3枚出したけれど、そこに収録された形態で現在も活動をしているバンドは少ない。INISIEの賢太郎くんや竹内くんはどうしているのだろう。元気にしているのだろうか。彼が私や山本精一くんが好きで、たくさん音楽を聞いていて、酔っぱらってはジュンゾくんや川口くんにからんでいたのが、もうずいぶん前のように思える。今でも歌は歌っているだろうか。

<地獄変>
若い。本当に若い。音楽をいっぱい取り込んで、消化も未消化も含めて放出と収束を繰り返すサウンドは、確かに類を見ないものかもしれない。
灰野敬二、ウリ・ジョン・ロート、テリエ・リピダル、パット・メセニー、リッチー・ブラックモアなども頭をよぎる。
ノイズのライブの醍醐味は実は終盤にある。体力も精神力も使い果たしたようなライブの後半の後半あたり、そこに本人の意思とは無関係な音塊が表れるからだ。今夜も一瞬期待させられたが、地獄変くんがそこで演奏を終了してしまい、やや残念。もう10分演奏をしていたら、どうだったろうか。


限界の向こう側に、実はもうひとつ、ある。
それが見えるなら、それでいいよ。



kishidashin01 at 23:59|Permalinkclip!ライブ 

2008年06月19日

アルソニ!

8月9日(土)、なんばベアーズで「アルケミーサマーソニック08」開催します。詳しくはトップページにて。

略してアルソニ、まあアルケミー夏まつりですね。
前半・後半の2部制、前半はフリマや楽しいイベントいろいろ。入場料500円ですが、先着50名にはおまけつき。なにが当たるかはお楽しみということで!
後半はライブですが、アルケミー&ゆかりの面々が花電車やほぶらきん、奇形児などをカヴァーするという趣向です。私は猿股茸美都子やゆうさりさんに手伝ってもらって花電車の曲を歌う予定です。
ライブのチャージは1500円ですが、昼間のフリマ入場券お持ちの方は1000円で入れます。ぜひ暑い夏、さらに暑くなりに来てください。


花電車、聞けば聞くほど熱い・暑い・分厚いサウンドですねえ。がんばります!
なんと1988年のベースがキクちゃんのころのライブ映像も発掘されました。うーん、アクションも勉強しなきゃね。



kishidashin01 at 22:59|Permalinkclip!ライブ 

2008年06月18日

今ここ

埋火のバンド名の由来となった作品を執筆した作家・立原正秋は、2008年の今はあまり読まれていないかもしれない。

もちろんバンド・埋火の見汐さんがこの作品に惹かれたように、逆に埋火の音楽からこの小説の「埋火」を読んで、心に印象を残す読者もいるだろう。しかし今の日本の状況を見て、若い世代に大きな指支持をうける作家とはちょっと思いにくい。私なんかの世代、つまりは1970年代に十代を過ごしたような世代には今読んでも十分おもしろい作家だが、立原正秋の著書の多くは絶版となり、文庫でも簡単には入手できない事情をみても、現在はあまり人気がないのではないかと思う。

私の好きな作家・藤枝静男も同じく、今ではすっかりマイナーな感がある。
藤枝静男
私小説、というスタイル自体が今ははやらない気がするし、読まれたとしても『なんなんだこれ』みたいな、まるで理解されない感想が多いのではないかと危惧してしまう。

藤枝静男の著書「今ここ」は、さらにその後の藤枝静男というか、単行本未収録の作品やエッセイ、雑文・駄文を集めたような奇妙な作品集で、藤枝静男を知らない方には絶対薦められない単行本だが、藤枝静男の作品を愛した読者なら「後日談」のような感覚で楽しめる1冊だ。

私は彼の作品では「悲しいだけ」が大好きで、この「今ここ」では「悲しいだけ」で亡くなっていった彼の妻に関するエピソード、後日談が読めるのが嬉しかった。

藤枝静男を読んだことがない方には「欣求浄土」「田紳有楽」「悲しいだけ」あたりがおすすめです。

今ここ




今日は満月ですね。
明日からは梅雨空で、しばらく月は見れないかも。


kishidashin01 at 23:46|Permalinkclip!読書 

2008年06月17日

とってもいいこと

「ああ、今日もいいことなかった。」

そうですか、それはよかった!
「悪いこと」がなかっただけ、いいじゃないですか。
だって、もし「とってもいいこと」があると、きっと同じだけの「とっても悪いこと」がやってくるからです。

ですから本当の幸せとは「いいこと」も「悪いこと」もなにもないこと。

「いいこと」だけがいっぱいあって、毎日楽しくて、自分のしたいことをしたいだけやって、やりたいことをやりたいようにやって、健康で毎日おもしろいことがいっぱいで、仕事も充実、だんなも奥さんも子供もみんないい人・いい子ばっかり。友人もまわりの人もみんないい人。
そんな人生、あるわけありませんよね。

不幸も、とんでもない不幸も、あってもいいんですよ。
特にとんでもない不幸はめったにこないから。
逆に高額な宝くじに当たったりしたら、どんな災難がやってくるかわかんないよね。

いいことも悪いこともあって、まあ人生の終盤になって、自分の人生はいろいろあったけど、まあおもしろかったなとか、プラスマイナスすれば少しは幸せだったかなとか、そう思えたならそれでいいんですよね。

年寄りくさいこと言いますが、まあそうなんです。
人生なんて、最終的にはみんなそれなりにおもしろいようにできているからね。

だから、そんなに落ち込まなくていいですよ。
悪いことが続いたら、それは今度いいことがくるための貯金をしていると思っていてください。そしてくさらず、ちょっとは見ず知らずの人のためになにかいいことでもして、運の貯金でもしておきましょうよ。

たいしたことなんて、人生には実はなにもないから。
なーんもないからさ。



あ、この本は上記の私の文章とは関係ありません。
ただ、読んでみたいなと思った。それだけ!

とってもいいこと


kishidashin01 at 23:45|Permalinkclip!日常 

2008年06月16日

fear is a man's best friend

8月9日(土)に大阪なんばベアーズでアルケミー主催によるお祭り的イベントをやろうという話は1ヶ月前くらいから進行してきて、いよいよ内容が決定しつつある。

土曜日でもあり、早めにスタート。前半はAMSでやっていたようなフリマと、いくつかの楽しいイベントを同時開催。近日発表しますね。

ライブはこれまたお祭りならではのスペシャルユニットになる予定で、これまたとんでもない組み合わせ続出になりそう。これも近日発表です。

どうして、こう、我々は誰かに頼まれたわけでもなく、決して儲かるわけでもなく(もしかしたら少しは儲かるかもしれないが)、むしろ損をするか、一銭にもならないようなことを思いついては実行しているのか、という長年の疑問(笑)をスタッフのT野にぶつけたところ、『それが一番おもしろいからです!』という明快な答えが返ってきた。

いや、普通は自分が得をしたり、儲かったりすることをするのではないか、自分がおもしろかろうとは思っても損をする可能性があったり、損をすることのほうが圧倒的に多いことをわざわざすることはないのではないか、というごく常識的な質問をしてみたら、少しT野は困っていたが、やはり『それではおもしろくない』という答えであった。

実はわざわざ損をするのは、楽しい。そういえば山登りだって、わざわざ金をかけて装備して宿泊費や交通費までかけて疲れにいくのだし、もしかしたら遭難して怪我したりする可能性もあるわけで、まあ趣味とか、楽しみというのはそういうものなのかもしれない。

しかし自分たちがやっているのは、わざわざ人前でやっているわけで、しかも何年も、何十年も同じようなことを企画しているというのは、やはりちょっとおかしい気もするが、きっとずっとこのままなんだろうかとも思う。

いやJOJOさんはきっと本当に音楽が好きなんだろう、アルケミーを一生懸命やってるんだ、と大半の方は思っておられるのだろうが、それはそれで間違ってはいないけれど、「やりたくてやっている」というよりはむしろ「思いついたことを実際にやらずにはおれない」という感じに近い。
これはかしこいか、あほうか、と言えば、あほうの部類に入りそうだ。(笑)

あほうはあほうで使い道がある、でしょう。
世の中はそのようなものだ。誰もがかしこかったら、世の中おもしろくないに決まっている。


ジョン・ケール、こんなになっていたんですね。
Fear is a man's best friend

そう、恐れこそ我が最良の友さ。


kishidashin01 at 23:59|Permalinkclip!日常 

2008年06月15日

岡山

岡山へ日帰り。

JR岡山駅、ずいぶん綺麗になりましたね。
元々はけっこう昭和の雰囲気を残した駅で、おみやげもの、弁当などもなんだかあかぬけなくて、それがよかったり。
でもけっこう新しくなって、どこにでもある駅になっちゃったかな。
それともウワベだけで、実際はたいして変わっていないのだろうか。

岡山駅は東口が地下街も含めて小綺麗になっちゃったが、西口はけっこうほったからしでいい感じだった。今日は時間がなくて行けなかったが、奉還町商店街はなかなかいかしている。
確か映画のチラシやDVDなどをおいている店、古本屋などが何件かあったはずで、今でもあるかな。フジマルベーカリーとか。

西口を出たところにはミスドもあるけれど、洋菓子「タカラブネ」があって、これも昭和のまんまで、つい入ってしまいたくなるお店だった。

今日は6時間しか滞在せず、また夕方には心斎橋に帰って残りの仕事をすます。
大阪駅前の中央郵便局なら日曜日でも窓口は営業しているので、通販の荷物を発送して、帰宅。


しおかぜに乗りたかったぜ!


kishidashin01 at 23:55|Permalinkclip!日常 

2008年06月14日

誰でもよかったのではなく、誰かでなくてはならなかったということ

秋葉原の事件、その前から「誰でもよかった」殺人事件が増えている。

2001年の宅間守容疑者による附属池田小事件(この事件は本当につらい事件だったけれども)以降顕著で、以降の事件のほとんどにおける「個人的な不遇を理由に社会に恨みをはらす」というスタイルはたいがい同じである。

こういう事件がおこるたびに、容疑者や犯人の家宅捜索で私のアルバムやハードコアパンクやデスメタルのCDなんかが出てきてそれを犯行のきっかけとしてマスコミに取り上げられたりしないかと思う時もあるのだが、今までそういう事例はない。
いや、むしろ逆で、私のアルバムを持っているようなヤツはこんな事件など起こさないということなのかもしれない。


秋葉原の事件に例えれば、加藤容疑者は「俺の気持ちなどわかるまい」と携帯サイトに書いていたというが、マスコミもやたらさわいでいるし、識者とやらもわからないというが、いや、なんとその気持ちのわかりやすいことか。
金がない、借金だらけ、家庭や仕事場とうまくいかない、彼女がいない、将来に明るい展望がない、友達もいない、ひとりもいない、ネットや携帯サイトに依存してしまう、劣等感、厭世感、孤独感、絶望感、みんな死んでしまえばいいのに。そんな気持ち、それこそアルケミー関連を聞いていたり、ベアーズに出入りしていたり、インディーズのバンド連中や客やライブハウス経営者やレーベル運営者なら誰にだってあるような思いではないか。いやいや、もっとダメなやつ、どうしようもない連中、くだらない奴ら、いくらでもいるよなあ。

でも日本はどんなにダメでも生きていける国。ネットカフェ難民でも、自宅警備員でも、ホームレスでも生きていける。どんな借金取りだって命までは奪えない。宗教もあればタコ部屋もあれば地獄よりもひどい場所もあるが、それでも食っていけるし、生きていける国なんだ、ここは。
生きていれば、どうにかなる時はいつかめぐってくる。
前にも書いたが、春の来ない冬はない。

それにダメでいいじゃないか。例えば勉強だめ、仕事だめ、友人いない、おそらくは自分は社会のゴミと自覚していても、女子プロレスの些末な部分にだけは強烈に燃えて生きている知人がいるが、それはそれでいいじゃないかと会うたびに思う。
なにかがダメだからといって、全部がダメではないのだ。

それがゲームであれ、アイドルであれ、鉄道であれ、音楽であれ、なにかひとつは好きなものがあれば、それで十分なんだ、本当は。
生きている価値など、誰にだって、ない。でもそれは、誰にだってあるということの証拠でもある。
死刑廃止論があるのは、そういうことなのだと思う、本質はね。


秋葉原の事件をネット検索していたら、私のライブを見に来てくれていた人のブログにつきあたった。
だりだりでぃんどん。
この方もたいがいの経験をされていますね。それにいい文章を書かれていますね。がんばってね。そして応援ありがとうございます。またライブを見に来てください。


事件で命を落とされた方にはご冥福をお祈りします。でも暗剣かなとも思う。方災には留意したい。



kishidashin01 at 23:01|Permalinkclip!日常 

2008年06月13日

ゴースンからの手紙

今日も埋火レコーディングの続き。
歌入れ、コーラス、重ねも終了し、いちおう録音終了。仮の仮のミックスまで進行。

埋火のおふたり、須原くん、お疲れさま。
もうひとがんばりですね。来月続きをやりましょう。


とうめいロボのちひろちゃんにメール。
彼女は土曜日と日曜日は大阪にいるとのこと。私は岡山に仕事に行くので、まんま入れ違いですね。会えなくて残念。新作の簡単な打ち合わせやDVD「とうめい階段」について話したかったな。

「とうめい階段」のDVDには、編集の山崎くんに頼んでエンドロールをつけてもらった。ライブ終了後の余韻。それが欲しくて、DVDだとライブが終了して映像もそれで終わりでは、なにか伝わらないものがあると感じたのだけれど、エンドロールがあることによって、うまくフォローできた気がする。

「とうめい階段」DVDは来週には出来上がります。
みなさんお楽しみに。


ほぶらきんのゴースンから手紙が届いた。
もうここに書きたいくらいの素晴らしい内容で、読みながらあまりにもおもしろくて、そして変わってなくって、涙がでました。
森下くん、ありがとう。青木さんからのメールと森下くんからの手紙で、アルケミーレコードをやってきてよかったと、そしてこれからも続けていける、そんな気持ちになりました。
これからもがんばりますね。




kishidashin01 at 23:16|Permalinkclip!音楽 

2008年06月12日

埋火レコーディングは続く

埋火のレコーディングも大詰め。

楽器の重ねやコーラス、見汐さんのボーカルなどを入れて、だんだん全容が見えてくる。

ああ、これはいいアルバムになる、という予感。
みなさん、お楽しみに!



kishidashin01 at 23:59|Permalinkclip!音楽 

2008年06月11日

学芸大学前

流通会社に仕事の話をしにいくため、学芸大学前で下車。
ずいぶん久しぶりに来た街。駅前はいろいろお店が並ぶ。

商店の軒先を見ていると、家賃は東京は高いが物価は関西より安いかもしれない。

流通会社のNさんといろいろ話す。

3日連続でなんですが、今日もサンプル盤もらいました。しかし今日が一番強烈で、いただいたのは「倍賞美津子/恋のめばえ」「大竹しのぶ/白鳥を見たことがありますか」「服部良一未復刻傑作選集」。
Nさんは若くてかわいらしい女性スタッフだが、どういう気持ちでこのCDを私にくださったのかは、なかなか考えてもわかりませんでした。(笑)
まずは服部良一ですかね。

大阪に戻る。
雨。


kishidashin01 at 23:42|Permalinkclip!日常